2007/5/28 月曜日

ANAの国内線用コンピュータ・システムがダウン!

Filed under: ジャーナル, ニュース — emedia @ 18:44:55

NTTのフレッツ網がダウンした記憶も未だ生々しい中、こんどは、ANAの国内線の予約・発券を管理するコンピューターシステムが5月27日にダウン! 28日昼過ぎになってもまだ混乱しているという。ITProの記事を参照。27日は130便が欠航し、306便が遅延。28日も1便が欠航し、9便が遅延。

メインフレームから約1万台の搭乗系端末につなぐ「接続系」のコンピュータ6台の一部のシステムを更新したら、具合が悪くなったらしい。メインフレームからのデータの滞留があることから、コンピュータだけでなく、ネットワーク系も疑われ、結局、コンピュータもネットワークも更新する前の状態に戻して、正に「復旧」したとのこと。

それにしても、「復旧」するのに、何故1日以上も時間がかかっているのか! ひょっとして、要するに何が起こったかわかる人がいなかったのではないのか。それで、テクニカル・サービスを呼んだら話中だったり、通じたと思ったら米国からテクニシャンを派遣します、なんて話だったり・・・したんじゃなきゃいいけど・・・ もしかしたらWindowsのOSでVista系のシステムに更新したのかな? そんなときトラブルはかなり高い確率で生じるんだから、けちけちしないで、6台分新しいコンピュータを並行して立ち上げて、確認して移行するってのが常道ではないの?か! この場合、一体誰が責任をとるんだろ。

ネットワーク系に詳しくはないが、ネットワーク系の技術をある会社に依存してしまい、トラブったときにサポートもろくに受けられず、自力で解明しようにもソースがないので手がかりを得るのも難しく・・・ お手上げとあいなり候、という図式だとしたら、ちょっと情ない。しかし、技術者から見れば、追求の手段がメーカに握られてしまっていては、責任の取りようもないし、取りたくないというのが本音ではないだろうか。本音では責任放棄、という事態にもつながりかねない。

今回は、航空会社のシステムだった。その前は、NTTのシステムだった。では、次は? 例えば、原子力発電所や防衛省のシステムだったら・・・ 有りえない? 最悪の場合が生じないと単に表明したり信じたりすることを疑うということからしか最良の対策は生まれえないのだと思う。

上に「責任放棄」と書いて思い出したけど、一般にオープソース・プログラムでは、その利用に伴う責任を放棄している。しかし、ソースまで希求できるということと、オープンになっていることで、ソースが衆目に晒され試され疑われ直されというサイクルがグローバルなスケールで展開することに期待がもてる。最初から責任を持たないと表明されているので、使う方は、作成者を単に信じるというのではなく、厳しい目でシステムとその実績を評価し、疑い、メーリング・リストの情報などの様々な手段で疑いを晴らし、必要ならばリスクも引き受け、自らの責任でそれを使う。こういうコラボレーション/コ・エボリューション(co-evolution)の形というのは、実は、インターネットがあってこそできる、新しい文化だ。この文化がもっと進化し、この星の未来がより輝かしいものになるのに貢献してほしい。

2007/5/21 月曜日

Ubuntu Mobile and Embedded

Filed under: ニュース — emedia @ 13:11:37

Engadet Japaneseの5月8日の記事によると、Ubuntuのモバイル / 組み込み向けエディションが今秋にも登場するようだ。Gnomeのモバイル/組み込みへの取組みも始まったようだし、インテルもLinuxモバイルプラットフォーム”MID”を進めているとのことで、Ubuntu Mobile and Embeddedの配布が始まるのが楽しみ!

NTT東日本のルータ2000台が3秒でダウン

Filed under: ジャーナル, ニュース — emedia @ 13:06:46

先の5月16日(2007年)午後7時前、或る会社でシステムの保守点検を行っていたが、ふと、インターネットにつながらなくなったことに気づいた。社内LANは生きてる。でも、念のためルータを再起動。だめなので、回線終端装置なるものを見ると、リセットするには電源を切って1分間待ってから電源を入れなおすとある。そうしたが、だめ。やはり、NTTに電話して聞こうと電話番号を探していると、社長さんの「(料金が)引き落としなってなかったかな・・・」との言に、あぁ、自分もそんなことがあったっけ、そうかもしれない、と妙に納得したりして・・・

結局、これはNTT東日本の(IP電話も含む)ネットワークが機能していなかったためで翌日未明にようやく復旧したわけだけど、日経インターネット・ニュースの記事によると、その原因というのが、ルータを1台取り替えたときに、そのルータが経路計算に追いつかず(?)機能を停止し、それが2000台に波及したということらしい。2000台がダウンするのに3秒!

それにしても、こんなドミノ倒しみたいな現象は、起こってはならないし、起こらないように設計してあるのが普通だと思うのに、何故起こってしまったかということが問題だと思う。まさか、ルータは壊れないという幻想のもとに設計しているわけではないだろうに・・・ いや、ひょっとして、電力会社が原子力発電所を絶対安全ですといっているわりに臨界事故を起こしたりしているのと似ているだろうか。今回のは、或る意味、ネットワークのメルトダウンだから。そもそもインターネットは、一部のネットワークが不通になっても経路を変えて情報を伝えることができることが大きな利点になっているわけだけれど、その利点を確保するためのシステムが1台のルータの故障で崩壊するというのは皮肉なもの。

どうも、ダウンしたルータは、比較的古いものらしいという情報もあり、ネットワークが当初の設計より大幅に拡張された状態では、機能、特にメモリが足りなかったということなのかもしれない。しかし、そうならば事前にそれに対する予測と手当てができたはずともいえる。少なくとも、メルトダウンのような事態は引き起こさないための手当て。今回の事故は、物理的に起こったことよりも、システムの設計と運営に対する信頼が揺らいだことの問題がより重要な意味を持っている。

2007/5/2 水曜日

Dell が『Ubuntu』版 Linux 搭載パソコンを発売へ

Filed under: ジャーナル, ニュース — emedia @ 11:35:01

japan.internet.comの5月2日10:30付けのニュースによると、デルがUbuntuを載せたパソコンを米国で発売するという!

パソコンをオフィス・ツールとしてみる独占メーカー時代の終わりの始まりが形になって見えてきた。パソコンとネットワークは、オフィスの事務作業の肩代わりをするだけのものでも、営利企業の利益のためにあるのでもなく、人がより創造的な活動を協働して行うためのexpanded mediaとしての社会的な機能を提供する基盤技術としてこれからが本当の発展の時代を迎えつつあると信じたい。「Ubuntu」が意味する、「互いの幸せのために」。

このニュースに関連していくつか。

DellがUbuntuを載せることになったのは、ユーザからの要望が強かったから。だったら、日本語への対応も十分なUbuntuの搭載を日本のメーカーにも、大いに要望してみるといい。ソニー、東芝、NEC、日立、松下・・・、いっぱいある。要望も、勿論、日本語で書ける :-)

Dellに搭載されるUbuntuは一般に無償でダウンロードできるバージョンと同じ。従って、Ubuntu版は、 Windows版より、かなり安くなる筈だな。しかし、Microsoft Student Innovation Suiteとして、開発途上国向けに1セット3ドルでWindowsを提供しようとしているM社も対抗策をとってくるのだろうか・・・ そうなると、これはとりもなおさず、Windows販売のビジネス・モデルの終わりを見ていることではないのだろうか。

Ubuntuのインストールは、とっても簡単!なので、メーカーへの要望は、実は、OSをプリインストールしてもらうというよりも、OS無しのパソコンを売ってほしいということ。思うに、これからは、ハードウェアやソフトウェアのビジネスは、売りっぱなしではなく、サポートすることに主眼がうつっていくだろう。ハードウェア? そう、ハードウェアのコンポーネント化やバージョン・アップだってありどころか、望ましい。ソフトウェアも、インストールすることに意味があるのではなく、いかに活用できるかに意味があるわけで、それをいかにサポートできるかということが重要になる。

だから、これからは、eMedia-supportなんだって ;-)

2007/4/20 金曜日

Feisty Fawn

Filed under: ジャーナル, ニュース — emedia @ 23:27:56

待望のUbuntuの新版7.04 Feisty Fawnが今日公開!早速ダウンロード、アップグレードにいそしむ。

6.10版からのアップグレードは、アップデート・マネージャでアップグレードのボタンを押すだけ。完了まで5時間半もかかったけど、さしたる問題もなく、Edgy EftからFeisty Fawnへのアップグレードが完了した。サーバー版、デスクトップ版のCDイメージも、毎秒50KB程度という遅さであったとはいえ、ダウンロードを完了し、これで新規のサーバとデスクトップを立ち上げる予定。楽しみ。

ちなみに、Feisty Fawn(ふぁいすてぃ ふぉ〜ん)とは、やんちゃな仔鹿ってとこかな。気の利いた名前付けも楽しい。

2007/4/8 日曜日

日本語のブログ数、世界一

Filed under: ジャーナル, ニュース — emedia @ 12:55:20

ITMedia Newsのニュースによると、世界で最もブログを書いているのは日本人のようだという。世界7000万のブログを追跡調査している米ブログ検索サービスTechnoratiが発表したブログに関する最新四半期リポートによる。Webの世界は英語が支配的と思っていたのに、意外な感じがする。

何故か? 少なくとも、ブログのような情報に対する需要と供給のレベルが高いということは言える。知的好奇心のレベルが高いといってもよいかもしれない。しかし、それが生産的な活動になっているのかというとちょっと心もとない。知的好奇心が強く、教育レベルも高く、ブログの好きな日本人は、その力を生産的な方面に展開できる方法が与えられると、大きな発展の機会になると考えられる。

ブログをどのようにして生産的な活動に結びつけるか? 最近のブログは、タグ付で書かれたものが増えているというが、タグというのはある種のプログラムといえるから、ある意味、プログラミングしているといってもよい。ブログを書くということが、もしプログラムを書くことと同じレベルになれば・・・ 日本人はプログラミングで世界に大きな貢献をすることができるだろう! しかし、実際には、ソフトウェア産業では日本は30対1の輸入超過だという。このギャップは大きい。ブログはさっさと書けるけど、プログラムは速くうまく書けない、という状況。

プログラミングとは、要するに、考えをコンピュータに実行させる作業だから、日本語で考えることをなるべくそのまま表現できるプログラミング言語が登場することを、密かに、切に、期待している。

2007/4/5 木曜日

BlogWatcher

Filed under: ニュース — emedia @ 10:37:50

先にInterBlogという題でブログ間の交流コミュニティについて書いたけど、今日みたリクルートのニュースで知ったBlogWatcherという道具は、InterBlogにも使えそう。

BlogWatcherを開発しているのは東京工業大学精密工学研究所知能化工学部門の奥村学助教授で、自然言語処理やテキストマイニングが専門。自然言語処理の研究と(株)リクルートとが組み合わさって(株)ブログウォッチャーの設立に至るというのは、単に産学連携ということより、自然言語分野の研究の成果が実際のウェブ社会で活用できるところまで発展してきたということでも意義深いものがある。

80年代に日本の精鋭技術者が挑戦した第5世代コンピュータの壮大なプロジェクトでは、自然言語処理を目指し夢見夢破れた感があったけれども、活気を帯びつつある次世代検索エンジンの開発ともあいまって、ようやくこれから夢再び、或は正夢になるという時代に向かうことを期待したい。

2007/4/1 日曜日

身辺環境情報処理用カメラ

Filed under: ニュース, エッSay — emedia @ 13:37:28

NewScientistTechで面白いニュースを見つけた[1]。首まわりのカラーにカメラ2台とセンサーをつけ、頭の動きに合わせてカメラが上下左右に動く。カメラはコンピュータに無線で映像を送り、コンピュータが画像を解析して、物体を認識したりできる。手で指差した方向にカメラを向けることもできる。目の前の電話を指差すとコンピュータに電話帳が出てくるといった応用もできる。声も利用できるようにすると、食事中と認識されたときには留守電にするといったこともできる、という。

手でできることの拡張として機械が生み出されたように、目で見えること、耳で聞こえることの拡張として、つまり、拡張メディア(expanded media, e-madia)として、このようなセンサーがこれから普及していくと考えると、結構面白そうな未来が見えてきたりしないだろうか。

その話を中国語を勉強している私の相方にしたら、中国語の原稿に携帯電話のカメラを向けると画面に日本語訳が出てくるのを彼女の友人が使っているのを見て面白かったという。そうか、携帯でいいじゃん! 携帯にいろんなセンサーをつけて、身の回りの環境の情報を処理する、身辺環境情報処理、面白いんでは?

2007/3/31 土曜日

InterBlog

Filed under: ニュース, エッSay — emedia @ 12:06:24

CNET Japanのニュースで、ブログ間交流用のサイト「エディタコミュニティ」のことを知った。米国のMyBlogLogの日本語版と言う感じで、異なるブログ・サービス間での交流をしたりコミュニティを作ったりできるという。「SNSのゆくえ」でも書いたけど、こういう方向はこれから伸びていくと思う。「私」の表現としてのBlog、「私」と「仲間」をつなぐためのInterBlog!

2007/3/28 水曜日

PC700台からMS Officeを削除しOpenOfficeへ変更したアシスト社

Filed under: ニュース — emedia @ 23:17:47

2007年3月27日のITProニュースによると、パッケージ・ソフトウェア販売で知られるアシストは社内の標準オフィス・ソフトをMicrosoft Officeから,オープンソースのOpenOffice.orgへ全面移行したという。このニュースでは、その移行の動機や経過が書かれていて興味深い。

社外とのデータ交換には、PDFの利用、Microsoft Office Viewer(無償)での確認、Accessのランタイム版(無償)の利用といった対策を講じている。68本のマクロの移植、サポート担当者の配置といったコストはあるが、700台のPCをOpenOfficeに移行することで3年間で1,700万円の経費節減になるという。

2007/3/24 土曜日

ナマケモノの理

Filed under: ニュース, エッSay — emedia @ 15:53:11

ふとGoogleのニュースを見ていたら、FORTRANの父、ジョン・バッカス(John Backus)さん死去のニュースに出合った[]。作られてから50年もたつのにFORTRANはいまだに活用され発展しつづけていて、その貢献には計り知れないものがある。私も学生時代に学び、実際にプログラムを組んで活用したこともある。そのような貢献をした人の言として、「わたしの成果の大半は、わたしが怠け者であることから生まれた」というのが引用されていた。なぜ「ハタラキモノ」でなくて「ナマケモノ」なのか・・・ そこにはひょっとしたら、「ナマケモノの理」 、更には「ナマケモノの利」といったものもあるのかもしれない。

上に挙げたニュースにも書いてあるように、機械語からFORTRANに言語を変えることで、 同じプログラムをつくるのに書く量が20分の1になったという。20分の1の努力で同じ仕事ができる、だからlazyというのかな。FORTRANとは、 「Formula translation」の略とあり、プログラミング言語に興味があって翻訳も引き受ける私としては、translation、即ち翻訳がその本質とする と、それを情報圧縮の観点からみても面白そうだ。

そういえば、アラン・ケイ(Alan Kay)さんと会議で話す機会があったときに、彼が「laziness」がとても大切といっていたことを思い出す。プログラミング言語では、lazy evaluation(遅延評価)という機能が、必要なときに必要な部分だけを計算するため、あるいは、自分自身を記述するreflectionという機能にも関連して重要な機能を提供するということも思い出される。これは、FORTRANでは実装が難しそうな機能で、実際、ジョン・バッカスさんがACMでチューリング賞をもらったときに遅延評価の機能がある関数型言語の利点を指摘する講演をしたという[2]。やはり、バッカスさんはlazinessの理を本音で本質的な意味で知っていたということかもしれない。

ものぐさの性がぬけない私としては、日ごろ「ナマケモノ」の自分をむちうって「ハタラキモノ」にならねばと反省の日々が続いているわけだけれども、 ナマケルことにも理があって利もあるのだということは、弁明ではなく、人の活動の本質に照らした議論としても興味深いものがある。

« 前のページ次のページ »

このサイトの製笹拾運営は、ゆい合資会社によります。
HTML convert time: 0.250 sec. Powered by WordPress ME
Copyright 2006-2007 YUI Limited Partnership. All rights reserved.