NTTのフレッツ網がダウンした記憶も未だ生々しい中、こんどは、ANAの国内線の予約・発券を管理するコンピューターシステムが5月27日にダウン! 28日昼過ぎになってもまだ混乱しているという。ITProの記事を参照。27日は130便が欠航し、306便が遅延。28日も1便が欠航し、9便が遅延。
メインフレームから約1万台の搭乗系端末につなぐ「接続系」のコンピュータ6台の一部のシステムを更新したら、具合が悪くなったらしい。メインフレームからのデータの滞留があることから、コンピュータだけでなく、ネットワーク系も疑われ、結局、コンピュータもネットワークも更新する前の状態に戻して、正に「復旧」したとのこと。
それにしても、「復旧」するのに、何故1日以上も時間がかかっているのか! ひょっとして、要するに何が起こったかわかる人がいなかったのではないのか。それで、テクニカル・サービスを呼んだら話中だったり、通じたと思ったら米国からテクニシャンを派遣します、なんて話だったり・・・したんじゃなきゃいいけど・・・ もしかしたらWindowsのOSでVista系のシステムに更新したのかな? そんなときトラブルはかなり高い確率で生じるんだから、けちけちしないで、6台分新しいコンピュータを並行して立ち上げて、確認して移行するってのが常道ではないの?か! この場合、一体誰が責任をとるんだろ。
ネットワーク系に詳しくはないが、ネットワーク系の技術をある会社に依存してしまい、トラブったときにサポートもろくに受けられず、自力で解明しようにもソースがないので手がかりを得るのも難しく・・・ お手上げとあいなり候、という図式だとしたら、ちょっと情ない。しかし、技術者から見れば、追求の手段がメーカに握られてしまっていては、責任の取りようもないし、取りたくないというのが本音ではないだろうか。本音では責任放棄、という事態にもつながりかねない。
今回は、航空会社のシステムだった。その前は、NTTのシステムだった。では、次は? 例えば、原子力発電所や防衛省のシステムだったら・・・ 有りえない? 最悪の場合が生じないと単に表明したり信じたりすることを疑うということからしか最良の対策は生まれえないのだと思う。
上に「責任放棄」と書いて思い出したけど、一般にオープソース・プログラムでは、その利用に伴う責任を放棄している。しかし、ソースまで希求できるということと、オープンになっていることで、ソースが衆目に晒され試され疑われ直されというサイクルがグローバルなスケールで展開することに期待がもてる。最初から責任を持たないと表明されているので、使う方は、作成者を単に信じるというのではなく、厳しい目でシステムとその実績を評価し、疑い、メーリング・リストの情報などの様々な手段で疑いを晴らし、必要ならばリスクも引き受け、自らの責任でそれを使う。こういうコラボレーション/コ・エボリューション(co-evolution)の形というのは、実は、インターネットがあってこそできる、新しい文化だ。この文化がもっと進化し、この星の未来がより輝かしいものになるのに貢献してほしい。